そして楽器店へ。

と、いうことで、顧問に楽器店を紹介してもらう。

楽器に関しては無知な私らがネットで適当なもんを買ったら絶対いかんだろう、メンテナンスもいるし。

いくつか紹介してもらった内、いずれ娘一人でも行きやすい場所にあるお店に決定、来店アポをとる。

 

そしていざ来店。

予め電話で娘の年齢、練習意欲、今後の展望などを聞いた上で、いくつか用意してくれていた。

中、高の間だけならスチューデントモデル(15万前後)でもいいけど、その先を考えるならもう1グレード上げたものが良いそう。ちなみにお値段は25万前後。

むむむ、やっぱりそれくらいのお値段するのね。

 

予算を抑えるために中古も考えてると言ったら、中古だと前使用者の癖が残ってたりするからオススメはしない、と。そんなもんなのか。

実際、新品を試奏させてもらった娘、「めっちゃ吹きやすい!何だこれ!」と驚いていた。そんなもんなのか。

素人が聞いた限りでも、いつもの学校の借り物と音が全然違って驚いた。そんなもんだ。

 

いくつか試奏させてもらって、娘と担当者のおねーさんの「これだ!」というものが一致し、そのモデルに決定。

意外と早く決まったなーと思っていたら、おねーさん、お店の裏から同じモデルの在庫を3つも持ってきた。

 

何をするのかと思いきや、今度は計4つの同モデルから一つを選ぶんだそう。なんで。

驚くことに、同じモデルでも個体によって微妙な違いがあるそうで、相性のいいのを選ぶんだそう。そんなもんなのか。

 

ひたすら吹きまくる娘と、ひたすら娘の音色を聞きながら考え込むおねーさん。

バカ親二人は違いがよくわからずひたすら聞き流す。

 

そして二人のピンとくるものが一致し、とうと購入手続きかと思いきや、まだあると。

えーまだなんか買うのー。

楽器が決まったので、今度はマウスピース選びだそう。

えーそれも違うもんなのー。

バカ親にはちっともわからないが、違うらしい。

 

これまた楽器と同じく、まずは各メーカーの各モデルを吹き比べ、決まったら同モデルの在庫を片っ端から吹き比べて一つを選ぶ。

娘はひたすら吹きまくり、おねーさんはひたすら考えながらマウスピースを着け外しし、バカ親はひたすら聞き流す。

 

そうひてようやく、ようやく全てが決まり、購入手続きへ。

手続きの間に調整やらしてくれるとのことで、楽器は一旦バックヤードへお預け。

やっとマイ楽器が決まった娘はお預けくらって少し寂しそうだったが、おねーさんに「年齢の割によく吹けてる。この調子で頑張れ」とお褒めの言葉をもらって得意げだった。

よかったねー褒めてもらえて。色々とアドバイスももらえたし、かなり満足そう。

 

満足げな娘の隣でバカ親は合計金額に戦々恐々。

そういえば値段聞かずに決めちゃったけど大丈夫!?

電卓をパチパチ叩いていたおねーさん

「はいっ、出ましたー」

 

合計 約29万円ナリ…。

あ、思ったより控えめなお値段。

よかったー。

 

えっと、クレジットカードのボーナス一括でお願いしますー。

翌月一括なんてムリムリ。

カードを差し出すと、なにやらおねーさん、お困りな様子。

 

「申し訳ありませんが、クレジットカード使えないんです…」

 

!Σ( ̄□ ̄;)

 

えええ、まさかのいつもニコニコ現金払い!?(古っ)

 

「(カードが)全く使えない訳じゃないんですが、お値引きができなくなるので金額が大分変わっちゃうんです…」

 

まじかー。

カード払いのつもりで現金持ち合わせてないよー、つーか口座にもそんなにない、とは言えない。

 

結局、後日銀行振込で支払い、ということになり、無事?楽器と一緒にお店を後にした。

 

なんというか、こういうお店って、普通に分割払いとかできると思ってたけどそうじゃないのね…。

音楽っつーのは、つくづくお金持ちの趣味なんだなと実感した1日だった。

 

後日、我が家には新しい自分だけの楽器に顔を輝かせる娘と、新たに20万ほどの借金を抱えて顔を曇らせる母の姿がありましたとさ。

とほほ。

 

まぁ…でも、ね。

それで娘のモチベーションが上がったのならいいことじゃないかと、母は思うのです。

頑張って仕事探そ、と決意する母なのでした。